くるみの楽しいクローン日記

看護学生がクローン病になった話と日々のあれこれ

クローン病の入院生活#21~看護学生が自分の痛みの側面を分析してみた。前編~

4月3日火曜日

昨日は、ステロイドの点滴がプレドニゾロン60mgから50mgに減りました。

入院中は1週間ごとに減ります。

どうやら学校では入学式があったみたいでした。

私は自分の経過を学校の先生に報告するLINEグループをもています。

舎監の先生が桜を送ってくださいました。

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病室の窓から見える桜は、1本だけ。しかも遠くてかすかに見える程度。

だから、この桜の写真が少し嬉しかった。

話は変わりますが、

人間には様々な側面があります。身体的・精神的・社会的・霊的側面です。

心と体、仕事とか関わり合いなのど社会性、そして自分の存在意義を問う霊的な側面。

ちなみに、この側面全てにおいて看護を行うことを、全人的看護(ホリスティックナーシング)と言います人には様々な側面があるとように、痛みにも様々あります。

身体的な痛みだけではなく、精神的・社会的、そして霊的な痛み。

辛いと思うものはすべて痛みの枠内に入ります。

大学1年生の時にこれを習いました。

当時は( ´_ゝ`)フーンって感じでした。

でも、病気になって初めて痛みは分かれている!ということを実感しました。

自分の痛みについてそれぞれの側面か分析してみます。

  • 身体的:口内炎が痛い。お腹が痛い。痔が痛い。関節と結節性紅斑が痛い。お腹が張って苦しい。
  • 精神的:閉鎖空間にいるのが辛い。まだ下痢をするのではないかという恐怖。
  • 社会的:学校に行けないことが辛い。休学して学年が1個下がってしまったことがショック。これから、看護の実習乗りこえられるのか不安。
  • 霊的:なんで難病になったんだろう。病気になってなんの意味があるんだろう。

霊的な痛みと精神的な痛みの違いって何?と思ったあなた。

後編に続きます。

 

クローン病の入院生活#20〜医師のブラックジョークがキツ過ぎる件について〜

4月2日月曜日

中心静脈栄養は、リスクがあります。

その中の一つに感染のリスクがあります。

どういうことかというと、首の頸静脈にルート(管)を取っていますね。

そこから、栄養剤が血管を通って、心臓のポンプの力で全身に栄養を送ります。

もしも、そこに菌が入り込んでしまったらどうなるでしょう。

血管を介して感染してしまうわけです。

だから、感染のリスクがあるのです。

さらに私は、ステロイドを投与されいています。ステロイドの副作用の中には、免疫力低下があります。

免疫力が低下しているため、さらに感染のリスクがあるのです。本来であれば感染しない体にいる菌、常在菌にも感染する可能性がありす。

そうなれば、MRSA(マーサ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌の略)になり、重症化すれば敗血症、骨髄炎、肺炎、腹膜炎、腸炎などの感染症になります。

MRSAは誰でも保菌(付着してはいるけれど、発症していない状態のこと)しています。

MRSAを発症すると、咳、くしゃみ、発熱、下痢の症状が出ます。

ある日、先生はこう言いました。

「首には黄色ブドウ球菌が沢山いるから、感染して敗血症になったら、中心静脈栄養と絶食中断するからね。そしたらご飯食べれるよ。」

いやいや、ご飯は食べたいけれど。

感染症は嫌よ。

何その究極的な選択。

先生、ブラック医療ジョークキツ過ぎませんか?

クローン病の入院生活#19~入院のため休学するに当たってしたこと~

私は2か月の入院のため単位がとれないので、休学することになりました。

休学するにあたってしたことを記していきたいと思います。

少し話が前後してしまいます。

 

3月29日木曜日

私の絶食が始まった日。

その頃、私の学校の寮では、学期が始まるより早めに寮役員が帰寮する日でもありました。

私は寮生活をしていましたから、寮に荷物が残っていたわけです。

しかも、寮生が続々と帰ってくるので、その荷物をどうにかしなければなりません。

とりあえず、楽譜は財産だから使って貰おうと、友達に渡してもらえるように頼みました。

それと、舎監の先生が、私の荷物を全て段ボールに詰めて送ってくださいました。

そのときは、ありがとうございました。

私の荷物は、大なり小なりの段ボールを合わせて9個あったそうです。

多くね?

1部屋あたり6畳を3人で住んでいるのに。

わたしは、前期帰ってくるつもりでいました。だから、学期が始まってからいらないもんを捨てようと思ってたんです。

さっさと片付けておけばよかった。

少し後悔しました。

 

4月1日日曜日

わたしの学校はひと学年50人もいない小さい大学です。

だから、情報共有のための学年のLINEグループが存在していました。

この日、私の同級生の1人が休学するため、別れのメッセージを送っていました。

「それならわたしもー」と便乗する形でわたしも別れの挨拶を送りました。

私も保健師の授業受けたかった。

一緒に看護の実習に行きたかった。

それが悲しくて、悔しくてたまらない。

来年また会おうね。

そんな感じの文章を書きました。

その後、学年のグループLINEを退会しました。

その他にもたくさん役員とか集まりのグループがあったので、一気に退会しました。

通知が来ても私には意味ないですからね。

でもその作業が悲しかったのでした。

クローン病の入院生活#18~絶食3日目が1番お腹が空く~

3月31日土曜日

絶食して3日目になりました。

昨日先生に「絶食してどう?お腹すいてない?」と聞かれました。

私は、「思ってたよりお腹すかないんですね。」と答えました。

今日、めちゃお腹すいてます。

というか食べ物のことが頭から離れないんです。食べ物の画像をずーーーーっと見ていました。

日記に当時、私が食べたかったものが書いてあったので載せます。

オムライス、チキンのトマト煮、カレー、トマトソースパスタ、台湾風担々麵、チキン南蛮などなど。

私はトマト系が好きなんでしょうね。

経験上3日目が1番お腹がすきました。

絶食期間の中で3日目が1番つからったです。

絶食していると、めちゃくちゃお腹が空いているというわけではないんです。ちょっと空いたなってのがいつも続きます。常にです。

慢性的な空腹感です。

それと、8時、12時、18時のだいたいご飯食べる時間帯にお腹が空いていました。

習慣で空腹になるって不思議ですよね。

12時にお風呂に入ったり、友達と電話したりしてお腹が空いていることを忘れようとしていました。

ああ、もっとご飯味わって食べれば良かった。

口内炎が痛くたって、頑張って食べれば良かった。

これがあと3週間半続くなんて耐えられない…。

そう思いました。

クローン病の入院生活#17~絶食すると断食の好転反応が出るのか~

3月30日金曜日

絶食2日目。

絶食と断食に違いがあるのか考えてみました。

水やお茶は飲むけれど、食べ物を一切体に取り入れないことは同じです。

絶食は消化器に食べ物を入れない代わりに栄養剤を点滴します。一応カロリーを摂取します。

断食は、栄養剤はありません。長期にわたる断食の場合は低血糖防止のために塩と砂糖を摂ることもあるそうです。

絶食は栄養剤を血中に24時間点滴されるので高血糖になる可能性があります。ちなみに毎日朝晩血糖値測定してました。

断食をすると、代謝が亢進したり、体内の毒素が全て排泄されたりすることによる好転反応が引き起こされます。

その症状には、皮膚炎・頭痛・発汗・眠気などがあるそうです。好転反応がでるかどうかは、断食する前のライフスタイルが影響するため個人差があります。

絶食も考えてみたら、栄養剤でカロリーは取るし、薬を服薬するけれど似たようなものではないかと思ったんです。

断食ほどデトックス効果があるかは分かりませんが、ちょっとデトックスが出来るのかな?と期待していました。

絶食2日目。この頃、体から汗がダーダー出始めました。

これが噂の好転反応なのかな?

さらに発熱もありました。

しかしながら、入院する前から体内の炎症による発熱があったのでこれが好転反応だったのかどうかは分かりません。

発熱も発汗もこの週末で終わりました。これが好転反応だったとするならば、すぐ終わった方なのかな?どうなんでしょうね。

そして、好転反応を改善するためには、水分摂取をして毒素を排泄した方が良いみたいですね。

そのための意識はしていませんでしたが、水分はよくとっていました。

さらに、断食をすることで消化管のデトックスが起こり、真っ黒いにょろにょろとした宿便が出ることがあるらしいです。

でも、私は大腸内視鏡検査とかをして、腸内の便出し切ったけれどこんなの出なかったけどなあ。こういったものに医学的根拠があるのかは分かりません。

でも興味はあるから断食断食道場いってみたいな。

4週間絶食した経験があれば余裕かなと思うのですがどうなのでしょう。

 一応参考文献です。他にもいろいろ読みましたがよくわかりません。

danjikidiet.com

クローン病の入院生活#16~4週間絶食の初日のお話。近未来生物になりきって食欲を抑える~

3月29日木曜日

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とうとう絶食が始まりました。

先生は「高カロリー輸液があるからあんまりお腹すかないと思うよ。」と言ってました。

どうなんだろう。

確かにまだ空腹感はなく、大丈夫でした。

朝8時。「お食事の用意が出来ましたので出来る方は取りに来てください。」というアナウンスを聞かなかったことにしました。

看護助手さんが食事ではなくお茶を持ってきてくれました。

お茶を飲みながら、どうしても私の隣のベッドにいる患者さんの食器のかちゃかちゃという音が気になってしまう。

そんなときには…。

「こんなもの我々の食べるものではない‼‼‼。我々は高カロリー輸液と水とお茶だけで生きるのだーー!!!!フハハハハハ (V)o¥o(V)」

と、自分を近未来生物かのように演じていました。

中2病みたいですね。

あと、絶食初日と2日目までは、栄養剤の高カロリー輸液の濃度は薄いものを使用されました。体を慣らすためですね。

栄養剤の種類は覚えてないです。生理食塩水のパックみたいな感じでした。

500mL の点滴を6時間ごとに交換します。わたしの場合は6時、12時、18時、24時でした。

夜間も血液中に水分が注がれます。夜中にも水をくびくび飲んでいるイメージです。

体内の血液を腎臓がろ過して、血液中の老廃物が膀胱に溜まり、尿として排泄されます。

血液中の水分が増えればその分腎臓に行く量も増えるので尿量や排尿回数が増えます。

つまり、夜間にめちゃくちゃトイレ行きたくなりました。

地味につらいやつでした。

それと、入院中ってなにもすることがないのでかなり暇なんです。

薬剤を持ってきてもらう、お風呂入る(そのための儀式を行うも含む)くらいしかありません。

さらに、ご飯も食べないとなると1日三食つまり、30分×3=1時間半暇な時間が増えるんです。

ものすごく暇です。

こんなに時間があるから、なにか本でも読もうとか新しい分野の勉強しようとかそんな気にもなれませんでした。

体調が万全ではないですからね。

だから、いかに時間を潰すかを一生懸命考えていました。

クローン病の入院生活#15~4週間絶食の前日のお話~

3月28日水曜日

昨日、中心静脈栄養が終わりました。この話です。

ijiri-kurumi.hatenablog.com

昨日はダブルバルーン内視鏡もしたから何も食べておらず、お腹がすいていました。

今日まではご飯が食べられます。明日からご飯を食べない絶食が始まります。

祖父が持ってきてくれた、リンゴとぶどうのゼリーがあったから、これを食べよう。

プラスチックの容器が2連になってくっついていて、ぱきっと割るやつ。

朝、先生に「明日から絶食になるね。今日まで食べられるけど、だからと言って食べ過ぎないようにね。」とくぎを刺された。

ギクッ…。先生、実はゼリーを食べました。でもまだ1個だけ。

まだこれは食べ過ぎの範囲ではない気がしますね。

真面目か。

絶食になる前までは、私は低脂肪低残渣食(脂質が少なくて食物繊維が少ない)を食べていました。でも、口の中の至る所にある口内炎が痛くて食べるのがきつかったことがありました。

食事中も休憩挟みながらご飯たべているし、痛くて疲れるからもうご飯食べない方が楽なんじゃないかとも思っていました。

ふと、口内炎と聞いて、学校の授業で出た抗がん剤の副作用を思いました。

脱毛や吐き気、骨髄抑制(白血球減少による感染のリスク、血小板減少による出血のリスク、赤血球減少による貧血があります。)の他に口内炎も出てしまうそうです。

先生が、かんきつ類を控えるようにと言っていました。この時は、ビタミンCを取った方が口内炎に良いのではないかと思っていました。でも実際に口の中全域に口内炎が出来て思うのです。

柑橘類はマジでしみる。

傷口に酸っぱいレモン汁をかけているようなもんです。悶絶です。

それと書き忘れていましたが、口内炎の薬をもらっていました。

アズノールうがい液4%です。これをコップに5~7滴いれて100mLの水を加えてうがいします。

青色のうがい薬でした。少しだけ苦かったような気がします。大したことないですけどね。

ステロイドの治療が始まってすぐ口内炎は消えたので、あんまり使用しませんでした。

ああ、せっかくの医療費がもったいない。

明日から私はご飯を食べない。4週間後までさようなら。元気でね。

この日の夕ご飯を味わって味わって食べました。

こちらが最後の晩餐になります。

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