くるみの楽しいクローン日記

看護学生がクローン病になった話と日々のあれこれ

ステロイドのおかげで脂肪肝になってしまった?話 クローン病とステロイド#7

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ステロイドの治療をする前に、医師に

「もしかしたらね。脂肪肝になるかもしれないからね。もしかしたら怠さが出るかもしれないね。」

え、そうなのー???

ステロイドって肝臓にまで関係するの?

脂肪肝になるって飲み会好きの中年のおっさんかよ。

当時のわたしはそう思っていました。

 

 肝臓の機能

肝臓の機能を一回考えてみます。

  1.  解毒・排泄機能:アンモニア尿素にかえたり、アルコールの分解をしたりします。
  2. 胆汁生成機能:胆汁は脂質を消化する役割。
  3. 貯蔵機能:鉄、ビタミンA、B12、Dなどを貯蔵。
  4. 胎児期の造血機能:成人は骨髄で血を作ります。期間限定です。
  5. 代謝機能:①血漿タンパク(アルブミングロブリンなど)の生成、②脂質代謝中性脂肪コレステロールの合成、③糖代謝→糖を貯蔵して血糖値安定化、④ホルモンの代謝→ ステロイドホルモンの分解

 

さらに、脂質代謝というのは消費する役割もありますが、脂肪を貯めておく貯蔵、脂質でないものから脂質を作り出す合成、という役割があります。

 

ステロイドホルモンの関係

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これをもとにステロイドを長期服用したとして考えてみましょう。

ステロイドは血糖値を上昇させる役割があります。

血中の糖(グルコース)が多すぎると、インスリンの呼びかけで肝臓の肝細胞に持っていかれます。

肝臓自身がその糖を中性脂肪に変えます。

これで脂肪が肝臓に貯蔵されます。

まあ、その脂肪を消費するかしないかで太る・太らないが決まってくるんでしょうね。

で、常に血糖値が高い状態であれば常に糖(グルコース)が肝臓に行きますね。

ステロイドによって、常に肝臓に脂肪が蓄積される。

それで脂肪肝になるということです。

 

脂肪肝の何が問題なの?

脂肪肝になるのは分かったと。

ではなぜ脂肪肝がいけないのかということです。

脂肪が蓄積されすぎてしまっ肝細胞が血管を圧迫してしまうんです。

そうすれば、肝臓内で炎症を引き起こします。

先ほど述べた肝機能が低下する、つまり肝臓が上手く働くなってしまうんです。

このまま進めば、脂肪肝を皮切りに肝繊維症→肝硬変→肝がんとヤバさが増してきます。

ヤバみ。

まあでもステロイドは一時的なものです。

そのため、仮に脂肪肝になったとしても、肝がんとかのヤバい疾患になる可能性が低いと考えられます。

 

実際の私の症状

脂肪肝になったところで、どうやってわかるのでしょうか?

血液検査ので肝機能の数値が分かるんです。AST(GOT)とALT(GPT)ですね。

基準値は

AST(GOT):10~40 IU/L

ALT(GPT):5~45 IU/L

ASTは心筋、腎臓、骨格筋肝、肝臓にある酵素なんですよ。

それに対してALTは、肝臓の肝細胞に沢山あるんですよ。

この二つの数値が、AST<ALTになると肝機能が低下しているということが分かります。

私の場合を見てみましょう。

以下が、私の血液検査です。

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基準値超えいる時がちらほらありますね。

それに伴い、肝機能の低下がみられると出てくる症状があります。

全身倦怠感(だるさ)や食欲不振なんです。

ぶっちゃけだるいってあんま分かんないんですよね。

あれ?わたしだけ?

一日中、病室のベッド上でゴロゴロしてるだけなんですよ。

病棟にいるとヤル気がなくなるんです。 

毎日ほぼ活動してないので、倦怠感を自覚しようとないと言いますか。

きっと症状なかったんでしょうね。

私はいつまで肝機能の心配をするのでしょうか。

ステロイドが終わるまでの辛抱でしょうか。

長いね。