くるみの楽しいクローン日記

看護学生がクローン病になった話と日々のあれこれ

ステロイドの副作用で血糖値上昇するけど糖尿病にならなかった話 クローン病とステロイド#6

 

ijiri-kurumi.hatenablog.com

上のリンクはステロイドの副作用がこれだけあるんだよっていうお話です。

 

ステロイドの副作用に血糖値上昇がある

私は中心静脈栄養をしているので、血中に24時間栄養が注入されいている状態ですから、より血糖値が上がりやすいです。

ステロイドを服用していると血糖値が高くなってしまいます。

それも相まって糖尿病になるリスクが高いです。

それは何故なのでしょうか???

以下から説明していきます。

 

血糖値をコントロールしている仕組み

まず血糖値コントロールの仕組みについてお話します。

糖質を沢山摂りすぎると太るって話は広まっていますよね。

糖が含まれているものを食べると胃で消化します。

次に糖質などの栄養素を小腸で吸収します。吸収した栄養素は小腸の血管を通って、全身に行きわたるわけです。

ここで糖質を摂りすぎると血の中に含まれている糖が増えます。

これで血糖値が上がりますね。

その血糖値の急な上昇を防ぐために、膵臓からインスリンというホルモンが出ます。

このインスリンは、

「肝臓君は糖質(グルコース)を取り込んで!」

「細胞君も糖質(グルコース)を取り込んどいで!」

と、呼びかけてくれる仕様になっております。

そのため、血の中に含まれる糖が減るので血糖値は下がります。

これでインスリンは血糖値をコントロールしています。

 

肝臓の機能

肝臓の機能は全部で5つあります。ここでは代謝にフォーカスを当てて書いていきます。

  1. 解毒・排泄機能:アンモニア尿素にかえたり、アルコールの分解をしたりします。
  2. 胆汁生成機能:胆汁は脂質を消化する役割。
  3. 貯蔵機能:鉄、ビタミンA、B12、Dなどを貯蔵。
  4. 胎児期の造血機能:成人は骨髄で血を作ります。期間限定です。
  5. 代謝機能:①血漿タンパク(アルブミングロブリンなど)の生成、②脂質代謝中性脂肪コレステロールの合成③糖代謝→糖を貯蔵して血糖値安定化、④ホルモンの代謝→ ステロイドホルモンの分解  

 

以上のように、肝臓君は体内で肝臓で糖をためていますね。

そこで、使われなかった糖を中性脂肪に変えちゃいます。

だから、糖質を沢山とって血糖値が急激に上がると太ることになるわけです。

血糖値が常に上昇した状態だと、膵臓君が絶えず働いています。

それでも効果がない場合や、膵臓の機能が低下してインスリンが上手く出せていない場合、2型糖尿病になります。

 

ステロイドと血糖値の関係性

かなり前置きが長くなってしまいました。

ステロイドの話に戻りましょう。

ステロイドは糖質コルチコイドというホルモンです。

このホルモンは、糖新生を働きかけてしまいます。

糖新生とは、アミノ酸や脂質、乳酸なのど糖質ではない物質からグルコース(糖質)を作っちゃうよ!という仕組みです。

ご飯を食べれなかった時とかに役立ちます。

ステロイドにより、たくさん糖新生しちゃうことで、血中に糖質(グルコース)が沢山いることになります。

つまり、血糖値が高い状態が続いてしまいます。

だから私は血糖値が上昇してしまうため、糖尿病のリスクがありました。

 

血糖値測定の仕方

私は、朝6時と夕方6時に心静脈栄養で使用する栄養剤を変えていました。

このタイミングで血糖値を測定していました。

どうやって測定するのかと言いますと。これです。

f:id:ijiri_kurumi:20190121170745j:image

ペン型の針で指先をプチっと刺します。

血を米粒台に出して、センサーに着けて計測します。

慣れてはいましたが、ちょっと痛いですね。

朝はこの痛みで目が覚めます。

ずっと同じ指に刺していたら皮膚が固くなるらしいですね。

言葉では言いませんでしたが、看護師さんに今日はこの指にしてというアピールをしていました。

 

 副作用の実際

「もしも糖尿病になったら、ちょっと考えようね。」と先生に言われていました。

そしたらどうするんよ????と思っていました。

しかし、その心配は杞憂で血糖値は保たれていました。

大体100~120mg/dl台をキープしていましたね。

空腹時血糖値は、正常域~100mg/dl、正常高値100<110mg/dl、境界域110<126mg/dl、糖尿病域<126mg/dlなんです。

まあ、わたしの血糖値が高かった原因はステロイド性のもので一時的だったので大丈夫だったのでした。

素晴らしい。拍手!パチパチパチパチ